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こちら（英語版ウィキペディア）を参照。（日本語版は「カルミナ・ブラーナ」の中の1項目としての扱いで、情報量が非常に少ない。作曲者オルフはドイツ出身なのにドイツ語版もあまり充実しておらず、英語版が最も情報量が多く、参考になる。）歌詞はこちらに載っている。英語訳も併記されているので重宝する。 1936年に作曲された曲。冒頭の「O Fortuna!」（おお、運命の女神よ！）部分はテレビ番組でやたらと使われる超有名曲であり、日本人で「聞いたことない」という人は殆どいないだろう。（全曲通して聴くことはなくても。）カール・オルフというドイツの作曲家の大出世作であり、グスターヴ・ホルストの「惑星」のように、ほぼこれ一作のみが知られている。（ちなみに、ホルストには他にも大変素晴らしい佳曲が多くあり、「惑星」だけ聴くのはもったいない。）…オルフは、この曲が大ヒットしたことをうけ、楽譜の出版社（ショット社）に「この曲より前に作曲した全ての曲を破棄してくれ」と頼んだという。「この曲からカール・オルフという作曲家が始まったのだ」ということにしたかったのである。…また、あと2曲、「カトゥーリ・カルミナ」と「アフロディーテの勝利」という曲を作り、3曲セットで「Trionfi」（勝利）という三部作を作ったのだが、現代では圧倒的な頻度で「カルミナ・ブラーナ」だけが演奏・録音されている。（トリオンフィをセットで録音し、レコード化したものもいくつかある。）晩年の1973年には「時の終わりの劇」という曲を作曲し、当時の楽壇の帝王ヘルベルト・フォン・カラヤンが初演・レコーディングしている。…なお、「カトゥーリ・カルミナ」は大変卑猥な歌詞で知られており、ラテン語テキストの日本語訳自体が非常に稀である。興味がある人はググってみてください。但し、日本語の全曲歌詞翻訳は見つからないと思います。…ということで、誰よりも自分が歌詞の詳細を知りたかったので、ネットで情報を集め、自分で翻訳してしまった…！（爆）私の独自解釈による「迷翻訳」なので、余り信用しないように。…ただ、今回これを作ることで、「死ぬ程繰り返して」カトゥーリ・カルミナを聴いたせいか、この曲の良さが分かり、かなりお気に入りの曲になってしまった。この曲も、カルミナ・ブラーナに負けない名曲だと思う。（ストラヴィンスキー「結婚」の影響が随所に見られるが、「結婚」よりも私は面白いと思います。）是非もっと人気が出ることを望む。（…下手をすると、この曲も全盤集めてしまうかも知れない…！⇒ハイ、大方の予想を裏切ることなく、やっちまいました。こちら。）カルミナ・ブラーナの方も、「若い男女が一つ屋根の下にいれば、自然と二人の距離は近づき、やがては…」みたいな、如何にも欲求不満の中世の若者達が遺した落書き的な、ちょっとエッチな内容がふんだんに盛り込まれているが、カトゥーリ・カルミナ程直接的ではない。 ちょっと話が横道に逸れる。カラヤンはトリオンフィについては正式な録音こそ残していないが、演奏はしたようである。…カラヤンは、のべつ幕無し、玉石混交に録音しているかのように見えて、実はエルガーのエニグマ変奏曲は「中古のブラームス」と評して蔑み、レスピーギのローマ三部作の「祭り」だけ、シベリウスの交響曲の第3番だけは録音しないなど、いくら人気曲でも、自分が気に入らない曲は正式な録音を残さない、という独自の「選曲眼」とでもいうべきものがあった。…レコード会社のプロデューサーに、「いくら人気曲でも、こんな曲は録音したくない！」と言えるだけの権力があったということの証左でもある。…今はどうか知らないが、昔は「どの曲を録音するか」は指揮者ではなくレコード会社のプロデューサーに決定権があった。なので、そうした「選り好み」は、余程な大物でないとできないことである。 閑話休題。本曲は、さすが「この1曲だけで世界中にオルフの名が知れ渡る」だけのことはあり、超絶的名曲である。色恋沙汰や酔っぱらいの戯言などの下世話なネタから、天使たちの如き清らかな児童合唱の囁きや、汚れなき乙女の崇高な愛の讃歌まで、ありとあらゆる人生の艱難辛苦への嘆きと、それに抵抗するためのユーモア、そして短い一生に感じることのできる刹那的な「生の悦び」、といったものを目一杯詰め込んだ、「おもちゃ箱をひっくり返したような曲」であり、聴いていて大変楽しい。音楽による「满汉全席」であり、これぞ「珠玉の逸品」と言える。私も若い頃から愛聴していたが、「録音全部集めて聴き比べたい！」という悪いビョーキが出て、本ページ作成と相成った。…実は、日本国内の本曲のディスコグラフィとしては、Sさんという偉大な先人がおり、それもあって私はこの曲の録音を集めるのを躊躇していたのだが、とうとう我慢できなくなり、手を出してしまった。Sさんのウェブサイトには、所謂「幽霊指揮者」の音源についても元の録音を特定しているなど至れり尽くせりであり、大変参考にさせていただいた。（なので幽霊指揮者の音源は意識して購入対象から外すことができた。）また、Sさんのページでは大オーケストラ以外の編成のバージョン（オルフ本人が編曲したものもある）や、ソロ楽器やロックバンド向けにアレンジされたバージョンまで網羅しているが、私は本来の大編成での「どんちゃん騒ぎ」っぷりが好きなので、それだけを集めた。（…経済的・時間的な理由も大きい。後日、金銭的・時間的に余裕が出来たら集めます。⇒…世に出た音源は、あらかたSpotifyで聴くことができるようになっている。…幾つか聴いてみたが、ピアノ伴奏盤とかはやはりもっと音の洪水が欲しいと思ってしまう。合唱も美しいが大人しいものが多く、物足りない。）なお、SさんのHPは、2020年5月現在、2014年録音の飯森範親盤で更新が止まっており、また、存在は分かっている、或いは所有はしているが詳細情報を書き込んでいない録音も沢山ある。私は後発のアドヴァンテージを活かし、Sさんが書ききれていない盤も網羅した。なお、Sさんのブログの方は2020年1月で更新が止まっており、ちょっと心配であるが（⇒その後、2020年7月からブログを再開されている。2021年も1月に更新あり）、もうカルミナ・ブラーナ音源の収集は止めてしまった、と見るのが妥当であろう。…私のページは、死ぬまで更新し続けるつもりである。（…あと30年くらいは生きていたいなぁ…。） 2022年2月17日追記。以前から思っていたことだが、この「カルミナ・ブラーナ」という曲は、ワールドワイドに人気が「あり過ぎる」。…カルミナ・ブラーナ同好の士、I様が、毎週のように新しいカルミナ・ブラーナのCD情報を送ってきてくださるのだが、本当に世界中のあちこちで演奏・録音され、次から次へと自主制作盤のような形でCD・DVD化されていることが分かる。I様から教えていただいた音源で、ここに載せることができていない音源は10を超えるかも知れない。自主制作盤なので、日本から取り寄せるのが非常に困難だったり、そもそも流通量が少なかったりして、入手には困難を極める。アメリカ、ヨーロッパ、ロシア、そして日本、等々。また、YouTubeも際限なく音源が増えていっており、余りに多いので探すのを中断しているくらいだ。私のサイトに掲載している曲の中で最も人気がある曲、それはカルミナ・ブラーナにほかならない。「ダントツで」、だ。…I様とは、「カルミナ・ブラーナの音源蒐集はまさに底なし沼ですね」、と苦笑しあっている。 2022年4月30日追記。随分と長い間忘れていたが、フランスの映画監督リュック・ベッソンの「ジャンヌ・ダルク」（1999）で、ラストの★音が流れます★ジャンヌの火刑シーンで流れる曲は、明らかに本曲の「O Fortuna!」（おお、運命の女神よ！）が元ネタであり、「…おやおや…エリック・セラもカルミナ・ブラーナをオマージュしちゃうのかよ…」と20年前に思ったものである。（…しかし、ベッソンが、かつての結婚相手であったミラ・ジョヴォヴィッチを主役に据えた2作「フィフス・エレメント」と「ジャンヌ・ダルク」は、私の大、大、大好きな映画であり、両方ともマイベスト10に入る。）…なお、映画「ライトスタッフ」（1983）でアカデミー賞作曲賞を獲得したビル・コンティ（★音が流れます★ロッキーのテーマが有名）は、その★音が流れます★ライトスタッフのメインテーマで★音が流れます★チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を非常に分かりやすい形でオマージュしているし、映画音楽界最高の巨匠であるジョン・ウィリアムズでさえ、スピルバーグの映画「ジョーズ」（1975）では、★音が流れます★ストラヴィンスキー「春の祭典」他を巧妙にオマージュした音楽を作っており（詳細はこちら）、安易に作曲家を責めるべきではない。偉大な先人の創造した音楽をうまく採り入れながら新しい音楽を作っていくのは、ま、当然の成り行きである。 2022年8月7日追記。ももいろクローバーZの2ndアルバム「5TH DIMENSION」をたまたま自発的に聴く機会があり（…私は昭和歌謡、演歌とかも、いまだに分け隔てなく聴く人間です）、１曲めの「Neo STARGATE」から聴き始めたところ、イキナリ「カルミナ・ブラーナ」第１曲が最初から最後まで丸々１曲使われていて驚いた。…ホントに人気がある曲だよねぇ…。…なお、この曲のMVは、「カルミナ・ブラーナ」ではなく、これまた私が蒐集しているホルスト「惑星」の第１曲「火星」が使われている。こちらもホント大人気ですなぁ…。 このページに載っていない録音（LP、LD、CD、DVD、BD、サブスク音源、ダウンロード音源に限ります。MP3音源、マニア向け海賊盤CD-Rは除きます。youtubeは抜粋でなければ今後は追加予定であり、情報収集中ですので通知は不要です。youtube以外の動画サイトの情報なら歓迎します）をご存知の方は、是非こちらまでご連絡いただければ幸いです。 |